【白亜紀の道具たち】 瀬戸市で製造された代用品(写真資料集) (Page 4)

● 愛知県瀬戸市の場合/1938~45年

昭和10年代、瀬戸、岐阜、有田など陶器の産地では「金属器写し」という精妙な模倣技術が駆使され、見かけが鉄器や銅器にそっくりなセトモノの道具たちが大量生産された。たとえば、下に紹介したアイロンは「アイロン(iron=鉄)」と名乗ってはいるが、素材は「土(陶土)」だ。熱源として内部に湯が入れられるので、器体温度は100℃以上に上がらない。「本用品」の鉄のアイロンに比べ、機能も性能もはるかに劣ったいわゆる「代用品」である。上の写真は、愛知県瀬戸市の陶製ストーブの製造工場。*a

セトモノの硬貨
「陶貨壱銭」
1944年、当時の大蔵省造幣局が瀬戸の陶器会社へ宛てた「陶貨幣製造に関する嘱託証書」*b

陶製ストーブ(鋳鉄製ストーブの代用品。上の写真の工場で製造された)*b
陶製ガスコンロ(鋳鉄製コンロの代用品)*b
陶製羽釜(鉄釜の代用品)*b
陶製風炉(鋳鉄製風炉の代用品)*b
陶製はんごう(銅製はんごうの代用品)*b
陶製焼き網(鉄製焼き網の代用品)*b
陶製アイロン(鉄製アイロンの代用品)*b
陶製ボタン(真鍮製ボタンの代用品)*b
陶製靴のカカト(鉄製カカトの代用品)*b
陶製ハイヒールのカカト(鉄の代用品)*b
陶製ボルト&ナット(鋼の代用品)*b
陶製クギ(鉄の代用品)*b 陶製地雷(鋼の代用品)*c 陶製手榴弾(鋼の代用品)*c

*a 瀬戸市制70周年記念誌『瀬戸』より
*b 瀬戸市歴史民俗資料館所蔵。写真/筆者
*c 瀬戸市歴史民俗資料館図録より