05-メンコに見る「愛国心」 (2)

 

メンコには「時代のヒーロー」が描かれる

 ところで、ぼくの手元には、1930~1990年代にかけて発行された、およそ2,000枚の【紙メンコ】がある。それらの絵柄に共通していえ るのは、メンコの図案には、その時々の子どもたちのヒーロー(ほぼ例外なく男性で、ヒロインは極めてまれだ)が描かれていることだ。

 それらの手元の資料と文献を整理して、【紙メンコ】の表絵(おもてえ)にあらわれたヒーロー(または、ヒロイン)像をジャンル別に分類するとこんな「表(PDF参照)」になる。

PDF版「参考:【紙メンコ】のヒーロー像ジャンル別分類表」


 この「表」を見れば、子どもたちがどんな人物を英雄視し、どんなジャンルのヒーローやアイドルたちに夢や憧れを抱いてきたかということがよくわかるだろう。同時に、メンコという玩具が時代の世相や空気をあぶり出す正直な「鏡」の役割を果たすこともわかってくる。

 手元にあるコレクションから、1930年代~1970年代にかけての代表的なヒーローたちを紹介しておこう。


1930年代~1970年代にかけてのヒーローたち
1930年代 【源義朝】【男女ノ川】。
この時代、強力な家父長としての鎌倉幕府の総帥、それに天下無双の横綱が男の子たちのヒーローだった。
1950年代 【力道山/東富士】【月光仮面】【鉄人28号】。
戦後のメンコの最盛期は、大衆文化状況の幕が開く時期でもあった。マス・カルチャーが生んださまざまなヒーローがメンコの表(おもて)を飾った。
1960年代 【明日のジョー】【イヤミとチビ太】。
大学生がマンガを読む時代に。少年漫画週刊誌「サンデー」「マガジン」の主人公たちが続々と登場する。
1970年代   
【ウルトラマン】(大判メンコ)130mm×205mm。
【仮面ライダー】(大判メンコ)直径225mm。テレビの時代。子どもたちのあいだで「怪獣ブーム」がピークに。主人公、怪獣、ともにヒーローとなった。

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